西尾維新さんは『掟上今日子の備忘録』がドラマ化したことにより
デビュー当初に比べるととても有名になったと思います。
ドラマ化をきっかけに原作を読んでみよう、
他の作品も読んでみようと思う方も増えていると思います。
でも、西尾さんの作品は少々”クセ”が強いです。
たとえば普段ベストセラーを読むぐらい、
純文学などしか読まない、という人は
ちょっと戸惑ってしまう、そんな独特な雰囲気と文体の作品が多いです。
西尾さんは速筆で有名でとてもたくさんのシリーズを手がけています。
奇抜で独特な作風は慣れていない方には少々敬遠されるものかな、という
個人的偏見を持っています…設定などもかなり突飛な感じがするもので、
ライトノベル系を読んでいないとついていけないかなと…
オタク系のネタなども作品に取り入れているので。
しかし、そこで西尾作品から遠ざかって欲しくありません。
ファンが増えてくれるのは純粋に嬉しいです。
ストーカーのごとくデビュー当時から追いかけているなありにとっては、
ファンが増えるのは嬉しいことなんです。
そこで、個西尾作品初心者さんへ個人的におすすめな一冊を
ご紹介させていただきたいと思います。
それが、
『美少年探偵団 きみだけに光かがやく暗黒星』です。
今年(2015年10月20日)に創刊された新しい文庫から発売された一冊です。
美少年探偵団というタイトルから予想されるとおりにミステリーものです。
12月17日に新作が発売されます。
長くなったから折りたたんでみました。
気になった方は続き読んでやってください。
おすすめしたい理由としては
◯キャラクターの名前が比較的普通
◯ストーリーの展開も比較的予想範囲内
◯ページ数が普通(分厚くない)
◯主人公が特殊趣向じゃない
◯キャラクターの名前が比較的普通
西尾維新作品は言葉遊びがすごいです。語彙が少ないのですごいとしかいいようがないのですが、とにかくすごい。
そんなすごい作品の登場人物たちは名前も独特です。
「よめねぇよ」「ありえねぇよ」「親はどんな気持でつけたんだ」と思えてしまう登場人物の名前がたくさんです。
それに比べて美少年探偵団は「比較的」現実にありえそうな名前です。
◯ストーリーの展開も比較的予想範囲内
「なに?そこで◯◯しちゃうの?」「どうやって畳むんだコレ」「キャラの能力がインフレしてやがる」という展開が多い作品の中展開が読めなくてどうなるんだこれと途中で投げ出したくなることが結構あります。
西尾さんはかなりイイキャラでも潔く退場させる方なのでその点でもはらはらしっぱなしです。(物語のテーマ的にそういうのがない作品もあります)
そんなに風呂敷広げてどうするんですか?となる作品が多いなか、
美少年探偵団は「比較的」展開が読めます。
なんか安心して読めます。
戯言シリーズから読んでいる人間としては少々物足りなかったですが…
◯ページ数が普通(分厚くない)
西尾維新さんの作品はとにかく分厚いものが多いです。
さすがに京極先生や川上稔先生のように「鈍器」と称されるほどではありませんが、
それでもやっぱりちょっと分厚いかな、という感じです。
たとえばデビュー作「戯言シリーズ」の一作目『クビキリサイクル』のページ数は500ページ以上ですが、『美少年探偵団 君だけに光りかがやく暗黒星』は255ページと両親的なページ数です。
◯主人公が特殊趣向じゃない
これ重要。
特にドラマとかみて、西尾作品にはいる方にはコレが重要だと思います。(大事なことなのでn(r
うん、ほんと、まともな趣向した主人公が少ないから西尾さんの作品…
特に「兄」キャラが色んな意味でおかしい。
今のところは、ですが主人公は少々卑屈で理屈っぽいところはありますが
一般的な趣味趣向をもった中学生の女の子です。今のところは。
(最後のアレを一般的といえるかどうかはおいておいて)
以上が、西尾維新作品初心者さんに
『美少年探偵団 きみだけに光かがやく暗黒星』をおすすめしたい理由です。
ついでにこれぐらい余裕だぜ!という方にはデビュー作『戯言シリーズ』に手を伸ばしてくださると嬉しいです。