本日のねこあつめ、合言葉は「寒の水」
読み方の「かんのみず」です。
寒の水とは寒中に汲みとった水のことを指します。
また冬の季語でもあります。
寒中とは一年でもっとも寒い時期のこと。
寒入りから立春までの期間のことを言います。
寒中摩擦や寒中水泳、などの言葉で寒中(かんちゅう)という言葉は
聞いたことがあると思います。
寒中とは「最も寒い時期」という意味だったわけですね。
寒さが厳しい時期=水の質がよい時期
昔は今のように冷蔵庫や保冷剤、保存剤などありませんでした。
そんな厳しい時代にとって寒中に汲んだ水はとても貴重なものだったのです。
寒の水は、質がよく、味もいつまでもやわらかなままで腐ることなく長期保存ができると言われていました。
おそらく寒さのあまりに雑菌が繁殖しなかったからでしょう。
寒の水は調味料には欠かせないものだった
寒中に作られた味噌や醤油などの調味料は「寒仕込み」(かんじこみ)と呼ばれていました。
水質が上質である「寒の水」を使ったためでしょう。
長期保存が可能な水は長い間使用される調味料の材料として欠かせないものでした。
また寒い時期なので雑菌の活動も抑えられたため上質なものが作られたのです。
参考
なぜ味噌作りは寒仕込みがいいのか? | 越前有機味噌蔵 マルカワみそ
寒の水は薬
「寒の水は薬」ということわざまであります。
寒の水を使って薬を飲んだり、餅をついたりすると健康になる、ともいわれていました。
昔の人は雑菌の有無などわからなかったでしょう。
でも、経験と知恵で「寒の水」のことは身体によく味も落ちない
貴重な「水」として大切に扱っていたのだと思います。
参考