こちらの愛らしい少女が『不夜城のアサシン』
イースではぐだ一行を利用することで、敵対勢力を町ごと壊滅させた謀略家。
かわいらしい外見と裏腹な傲慢不遜な言動、プライドの高さ。
しかし、目的のために幼いフリもし、屈辱的な行為にも耐える忍耐強さを持つ彼女。
こんな愛らしい彼女ですが、内面は高貴であり苛烈であり、残虐であり、正義であり、彼女自身の正しさ故に歪んでいます。
選択肢によって、ぐだが幼い少女を装っているアサシンの頭をなでたり、飴をあげたりするのですがそれに対して「何あいつ絶許」となっています…まじおそろしや。
目次
『不夜城のアサシン』の真名とは
彼女の拠点である不夜城にてダ・ヴィンチちゃんが見事あててみせました。
ダ・ヴィンチ
つまり。自らを天后と呼ばせ、聖母神皇と呼ばせ、
そして聖神皇帝と呼ばせたあのアサシンは───
ダ・ヴィンチ
則天武后(そくてんぶこう)。
またの名を、武則天(ぶそくてん)!
彼女の真名は武則天(ぶそくてん)
武則天(ぶそくてん)とは。
ダ・ヴィンチちゃんも作中でいってましたが、中国史上唯一の女帝(在位:690年10月16日 - 705年2月22日)
中国三大悪女のひとりに数えられることもあります。
14歳で唐の第二皇帝、太宗の高級に入り才人(中国の後宮において、妃たちにあたえられる階級のこと)になりました。
皇帝の寵愛を受けますが、崩御にともない出家することに。
(当時の後宮の女性たちは皇帝が変わると毎回一掃されていた)
武則天は形だけ出家はしますが、頑なに仏門の道に入ることを拒みます。
しばらくして、高宗(太宗の息子)に呼び戻され後宮に戻ることになります。
目的のためには自分の子供すら利用する
前皇帝の時と同じように武則天は皇帝の寵愛をうけ、今度は娘が生まれました。
彼女を溺愛していた皇帝は生まれてきた娘もまた溺愛したのですが、武則天はその自ら娘を絞め殺し、さらにはその罪を正妃になすりつけたのです。
正妃は失脚させられ、皇后の座から引きずり降ろされました。
次に皇后の座に座ったのは武則天その人。
彼女は病弱な皇帝にかわって、唐王朝の実権を握りました。
皇帝の死後は幼い息子を即位させ、国を動かし続けましたが、ついに690年には国号を「周(武周)」に改め、自らが皇帝として即位したのです。
冷酷非道な恐怖政治
政治手腕に関しては、後世の評価がわかれますが「中国三大悪女」としての彼女の政治のありかたはFGOの不夜城のまんまです。
自分の身内であろうが、子供であろうが、逆らうものは容赦なく処刑し、密告によって互いを監視させ反乱分子は徹底して潰しました。
実際に、酷吏という処刑人たちも存在し、残虐な方法で人々を処刑していきました。
恐怖政治に関しては否定のしようがない事実ですが、武則天の人を見る目に関しての評価は高く、優れたものであったのは確かなようです。
彼女が後宮に入った時や、出家してから後宮にもどったときにも権力争いのあれやこれやなど理由があったようですがぶっちゃけ意味がわからんかった、のでそのあたり省略します!
歴史好きな人頼んだ!!
生まれについて
彼女の元々の身分はさほど高いものではありません。
父親は官僚でしたが、地方の豪農出身であり現在でいう地方役人のようなものでした。
皇后など夢のまた夢。
皇位などさらに遠いものでした。
乱世で父親が元々の主を裏切って、あれやこれや(もうこのあたりは当時の中国情勢の知識がないと理解ができないと思うのです)して出世したようですが、それでも届くようなものではありませんでした。
おそらくですが、父親がさらなる出世を望み娘を後宮に嫁がせたのではないかな、と思います。
娘が次期皇帝を産む、もしくは寵愛を受ければ自らと一族の繁栄が約束されます。
娘を出世の道具として扱うことは貴族の世界ではあるあるなことでした。
本当に悪女なのか???
「正妃を残酷な方法で殺害した」
という逸話がある武則天ですが、この悪評に関しては後世の創作ではないかという説もあるようです。
また「中国三大悪女」の中に数えられてはいますが、これらの悪評に関しては「当時の男尊女卑の男優位の社会で女帝」に即位した、ということが社会の反発を招いたのではないかと考えられています。
恐怖政治であったのは事実ですが、評価されている点も数多くあります。
- 農民の一揆や反乱がほとんど起こらなかった。(反乱分子を徹底的に排除していたからかもしれませんが…)
- 地位を問わず能力での人材登用(なろうの内政チート主人公や!!)
- 彼女の治世で登用した多くの人物がのちの皇帝を支える立役者となっている
一番大きな功績はそれまで家柄、血統にこだわった王朝政治を、実力、実績によるものに方向転換させた(きっかけをつくった?)という点でしょうか。
「悪女」「残虐非道な人物」というイメージ像がある武則天ですが、統治者として優れた面があったことももまた事実のようです。
FGOの彼女について考えてみる
残虐非道な行為を平然と行い、自らに逆らうものには苛烈な罰を与える不夜城のアサシン。
史実でも、口にするにも憚れる行為をしたとして有名な彼女ですが、FGOにおいて彼女は「努力をした少女」であり「屈辱を耐え忍び、絶え間ぬ努力の末、夢を現実にした」人間であることが全面に出されているように感じました。
弊カルデアにはいらっしゃらなかったので実際どうなのかはわかりませんが、すくなくとも「アガルタの女」において、彼女はある意味で「人の善性」をいびつに”信じすぎた存在”であるように思います。
「自分が我慢して努力して、夢を叶えたのだから他の人間たちも同じようにできる」と心の底から信じている人。
(上司になったらアカンタイプ。部下のメンタルをことごとく破壊していく暗黒の破壊神修造タイプや…修造オルタ…)
ある意味で人の善性を信じ、己ができたことは皆も実現できると信じ、信じすぎたがゆえに傍から見たら残虐で狂っているようにしか見えない”正しすぎた”歪んだ王さま。
少女の姿をしているのは、「努力をしたまさにその年頃」の姿だからではないだろうかと。
FGOの王様っていろいろな意味でこじらせすぎである
母親としての彼女
史実では子供がいた彼女ですが、実の娘をぬっころしているというのもあるせいか「母親」としての側面はあまり強調されてないように感じます。
ロリキャラ、口調とかぶっている茶々さまとキャラわけがちゃんとなされている。
マイルームでの会話などで言及があったりするのでしょうかね。
いないからわかりません(白い目)
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