シナリオ書いているのがミステリー作家だったからか今回のシナリオはかなりきれいにまとまっていて伏線回収もきっちりしていた印象。
とにかくおもしろかったー
召喚するサーヴァントにもちゃんと理由や意味があり、なにより型月お得意の女体化にちゃんと理由や意味付けを試みているのが律儀ぃ…となりました。
基本社長の気持ちで変わるから…アルトリア顔も増えるから…
序盤の項羽の謎の行動もマリーンたちとの何気ない会話もすべてに意味があり、なにより召喚されるサーヴァントたちも含めてゴッホちゃんの正体に繋がっていました。
あと、予想はだいたい外れるんですよね!!
うん知ってた。
でも、ひとこと言いたい。
近代の画家とギリシャ神話のしかもマイナーな神さまとか誰が予想できるか!と。(ヒントは散りばめられていたと思います。ラムダの発言とか)
ゴッホちゃんの真名
クリュティエ=ヴァン・ゴッホ
異星の神(クトゥルフ神話邪神)によって人工的に生み出されたツギハギのサーヴァント。
クリュティエ(女)の身体にゴッホ(男)の記憶と画才を詰め込んだ不安定な存在。
霊基のほとんどがクリュティエのもの。
しかし彼女はクリュティエの記憶をほとんど持たず、代わりにゴッホの記憶を明確に持っている。
クリュティエとは
マシュべディアの解説を抜粋まとめ。
- ギリシャ神話の登場人物。
- 海神(オケアノス)と海女神(テテュス)の娘、オケアニス。
- 複数形でオケアニデスと呼ばれる3000人もいる水のニンフ姉妹たちの一人。(ニンフとは精霊みたいなもの)
彼女の名が刻まれているのは神との悲恋、嫉妬と破壊の物語。
かんけつにいうとぜんぶアポロンが悪い、になるのですがもうちょい詳しく説明すると、
アポロンがペルシャ王オルカモスの娘にして絶世の美女レウコトエとの恋に落ちる
↓
ところがどっこいその時クリュティエという恋人がいました!!
神さまあるある浮気です。
↓
クリュティエは絶望し、嫉妬に狂ってしまいました。
↓
クリュティエは恋敵となったレウコトエの父であるオルカモス王に彼女の悪口を吹き込み、その結果、怒り狂った父オルカモス王はレウコトエを殺めてしまいます。
(かんたんに娘を殺すなよ…)
↓
アポロンは大いに嘆き悲しみ、しかし、クリュティエの元に帰ることは二度とありませんでした。
(アスクレピオス先生ブチギレてるぞ)
↓
クリュティエはそれでも太陽を愛すことをやめられず、ずっと太陽を見つめ続けて、ついに一本の花に姿を変えてしまいました。
というお話です。
やはり、要約すると「アポロンがすべて悪い」
アスクレピオス先生もそうおっしゃっている。
ゴッホとクリュティエを結びつけたもの
クリュティエが変身した花は「太陽を常に向き続ける」という意味の名前を持つ「ヘリオトロープ」。
後世の芸術では拡大解釈され「ひまわり」に変わった、とされることが多いそうです。
画家のゴッホの傑作のひとつとして有名なのが「ひまわり」
芸術方面にうとい人でも名前ぐらい知っているだろう著名作です。
この「ひまわりという花」が出典も国も時代も存在も何もかも違うふたりを結びつけ。
ふたりの自罰的な性格
ヴァンセント・ヴァンゴッホは激情から自傷に走る不安定さを持っていた、
クリュティエは、花に身を変えるほどの強烈な後悔、自罰感情を持っている。
これらの要素が重なり合って邪神ちゃんくんが野望のために都合よくあれこれツギハギにして誕生したのがクリュティエ=ヴァン・ゴッホです。
狂気に飲まれるくらいなら自死を選ぶヴィンセント・ヴァン・ゴッホの記憶と才能と太陽を見続けるために花に身を変じたクリュティエの身体。
死を選ぶ覚悟がある記憶と自死することができない身体、男の記憶と女の体、つぎはぎの霊基。
それが彼女の不安定さの理由で、いびつな彼女の存在の正体でした。
召喚されるサーヴァントもゴッホちゃんの正体を示唆していた
と思うんですよね。
水着サーヴァントなのは前提として(一部例外もあり)
- クトゥルフ関係
- ハイサーヴァント(複数の霊基もち)
- 人工的に生み出されたつぎはぎの生き物
- 何らかの二面性の持ち主
召喚されるサーヴァントたちはどこかあり方がゴッホちゃんと共通点があります。
フランはつぎはぎの人工物としてラムダはハイ・サーヴァント(複数の霊基)、頼光さんは丑御前という二面性。
物語全体の構成がゴッホちゃんの正体のヒントをちりばめていたんだな、とクリアしてから思います…
でもわからんやろ…さすがに…ギリシャ神話とゴッホってわからんやん…
まとめ
虚数世界がこうなったのは邪神が悪いけど、もとを辿ればアポロンがぜんぶわるいよね!!!
個人的に好きなシーン
CMの最後の「繰り返す、貴艦、艦名を告げよ」がイベントのあのシーンだったとは!めちゃくちゃ興奮しました。ネモくんさいこうにかっこいいよ!!!