FGO第二部LB6『妖精円卓領域アヴァロン・ル・フェ』戴冠式の感想です。
奈須きのこの真髄発揮って感じでしたね(虚無顔)
CMもずっと不穏でいろいろな考察が行き交ってましたね。
私はもう何も頭に入ってこない状態でしたけど。
あの終わり方であの招待状の文面ってほんと…なに…なんなの…人の心はないの…
ド直球に、妖精國って「もう終わってしまっている」世界なんですよね。
どうあがいてもどうにもならない、SIRENのキャッチコピーみたいな世界。
「救世主トネリコの冒険が終わった後のエピローグ」がずっと続いている状態。
LB6はもう終わった世界で繰り広げられる「愛の物語」でした。
妖精國っていう物語の結末はもうすでに決まっていて、どうあがいても覆せない。
その上で繰り広げられるさまざまな愛の物語と美しいものとの出会いとその終わりお話。
- 戴冠式について
- メリュジーヌとパーシヴァル
- 恋多きバーゲスト、大食らいのバーゲスト
- ベリル・ガットという男。
- ムリアン
- すべてのはじまり
- マーリンとキャストリア
- キャストリアの故郷
- 千子村正とキャストリア
- 女の子もまた背中で語る
- 黒幕
- 最後の展開の流れは熱い
- 壮大な愛の物語でした…
戴冠式について
モルガンのトネリコ時代もウーサーくんが毒殺されていたので、なんとなく予想はしていましたが、実際にあたるととんでもねぇ人でなしだな!!!!!!!!!!おい!!!!!!!!!!としかならなかったです。
しかもこの一枚絵。
泣きながら笑ってるんですよ。
「それでもあなたは星を探すでしょう」
全部捧げてまで氏族のため国のためにあがいたのにこの結果。
歴史は繰り返してしまった。
妖精たちは何一つ変わらなかった。
メイヴちゃん同じ似姿をしているけど、メイヴちゃんではない誰かに恋をしない彼女を気にかけるクー・フーリンが最高でした。
どんどん幼い口調になるノクナレアになんだか涙がでてきました…
これって彼女の「在り方」が揺らいでしまっている結果、どんどん存在が削られてしまっているってことなんですよね。
彼女は恋を捨てて、氏族に國の存続に愛を注いでいたけれど、それは最悪の形で裏切られてしまった。
きっと彼女が出会った「うつくしいもの」はキャストリアだったのではないかなと。
彼女が探す星、はきっとこの世の何よりも美しいとノクナレアは思ったのではないかと。
メリュジーヌとパーシヴァル
この二人の愛は…なんていうかもう
どこまでも一途できれいで何者にも代えがたい輝きを放っている。
パージヴァルはメリュジーヌのために。
メリジューヌはオーロラのために。
己がもっともと愛する者のために命をかけたんですよ。
この疑似姉弟最高すぎません…???
他者に対する無償の愛。
オーロラという外見美しいけれども自己中心的己以外愛していない存在が醜い形をもっていない存在を気まぐれに救いあげたら、その美しさを映しとって「もっとも美しい妖精」になったんだよ。
メリジューヌは心底オーロラを美しいと思っていて、愛していて、だからこそ彼女が彼女であり続けられない 汎人類史につれていくことなどできなかった。
メリジューヌは自分のためにオーロラを愛していたわけではないから。
パージヴァルにとってこの世でもっとも美しいものは姉であった「メリジューヌ」で。
彼女を愛していたからこそ彼女のためにすべてをなげうてた。
オーロラは自分への愛。
自己愛の塊なのにその姿を移したメリジューヌは他者愛、他者への愛なのはまさに鏡写しのさかしまなんですよね。
恋多きバーゲスト、大食らいのバーゲスト
アドニスの存在が非実在青少年だったのに素で衝撃を受けました。
移民のさいに妖精たちは異聞帯の外に出られるけれど、人間たちはムリだからそこでアドニスの存在でバーゲストともめる、と思っていたのですが。
それ以前の問題だった。
アドニスくん。
存在したけど、バーゲストが間違いなく愛した少年だったけれども。
バーゲストの心を癒やしていた彼はもうとおくのとうに心の壊れたバーゲストに喰われていた。
騎士たりえるものとして弱きものを守ることを義務としているバーゲストが恋人であり、間違いなく妖精騎士の己よりも弱い存在であるアドニスを食い殺してしまった。
カルデアがくるより前にもう彼女の「愛」は終わっていた。
もうここでも妖精國が終わってしまっていることがわかります。
この世界はもう終わっているんです。
どうしようもないんです。
どうにかして妖精を汎人類史に移住させようとしていた、守ろうとしていたバーゲストが「こいつらは生かしておけぬ!!!」となった時点でもう終末への序曲ははじまっていたんですよね。
ただ、彼女の救いになったのは、愛しいアドニスが語ってくれた円卓の騎士の物語。
弱き者のために戦う彼らが、暴走するバーゲストを止めるために召喚された展開にうをおおおおおおおおおおおってなりました。
テンション爆上がりでした。
彼女の最期を看取ったのが彼女が憧れた円卓の騎士であったことにどうか救いがありますように。
まぁ、戦闘に関しては石何個か割ったんですけど(脳筋故)
バーゲストが出会った「うつくしいもの」は「アドニス」そして「円卓の騎士の物語」
ベリル・ガットという男。
こいつ絶対許せねぇ、
という気持ちは変わらないんですけど。
思ったより、ベリル・ガットという男「一途純愛男」でした。
彼のマシュを思う気持ちは間違いなくまっとうな愛なんですよね。
その愛の発露の仕方がやべぇんですけど。
マシュの指を折ったと聞いた瞬間「おまえがしぬまで殴るのをやめない!!!!!!!!!!」とジョナサン状態になったのですが(ドクターよく殴ってくれた)
でも、彼の行為もまた「愛」なんですよね。
愛しているからこそ傷つけずにはいられない。
それが彼の愛。
そうやってでしか愛せない。
でも、彼の愛のお話もまた終わっているんです。
マシュはいろいろな経験をしていろいろなことを知って、ベリル・ガットの愛は「私にはわからない」ということを知っているから。
もう答えを出せるまでに成長してしまっているから。
「愛しているんだマシュ」
に
「私にはあなたの愛はわかりません」
と一人で答えを出せる。
まだ一部の旅に出る前に、それこそベリル・ガットと出会った彼女とならそれはなにかの始まりになったかもしれない。
でも、もうそれはないんです。
ベリル・ガットが出会ったうつくしいものは「マシュ・キリエライト」
ベリルとパー・ヴァンシー
この二人、一見DQNカップルでしたけど、実際は「兄妹」のような感じだったのではないかなと。
ベリルの母親は魔女。
モルガン様も魔女。
同じ魔女を母に持つ「子どもたち」
パー・ヴァンシーのこともベリルはたぶん嫌いではなかったのだと思う。
ムリアン
彼女の復讐の物語を知れば知るほどなぜ彼女のキャラデザが桜族なのかよくわかります。
きっと我慢して我慢しつづけた先に何かきっと得られるものが在る。
復讐した先に、きっと満足できるものがあるはず、だってあの人達はとても楽しそうだったんだもの、と成し遂げた先には何もなかった。虚しいだけだった。
さ、さくらぁああああ!!!
彼女はずっとずっと間違え続けてしまった。
復讐するために生き続けて、だめなことだとわかっていたけれど、この選択は國のためによくないとわかっていたけど、負の感情に支配されて成し遂げてしまった。
でも、最期に「どうしようもないものでも無意味な終わりではなくよい終わりをブリテンに与えてほしい」と敵討ちではなく救うことを願えたんですよね。
友達の腕の中で息絶えられた。
コヤンスカヤとの関係も友愛という名の「愛」があるんですよ…
愛がなければ人類悪になれない…
すべてのはじまり
もうはじめからぜんぶ間違っていた
六妖精もうやべぇしかやってない。
祟られあたりまえやん…
という詰みっぷりがやばい。
救いようがない。
ただモルガン様のPVでのセリフでは「愛を守った妖精たち」とあったので、汎人類史では仕事をちゃんとしたけど愛は守れなかったんだろうか、と考えてみたり。
なぜ仕事をサボったのか、なにか理由がありそうだなーと。
そして汎人類史では仕事をちゃんとしたがゆえに六妖精たちは何かを喪ってしまったのではないかなとも。
珍しいくらいに善神ケルヌンノス。
キャラデザからモリ○ーっていわれるようにふわふわほのぼのでぬいぐるみみたい。
怖いところなんてなにひとつなくて、本当に穏やかで心の広い神様だったんだろうな。
ところでこの神様の巫女さんって世界滅亡から生き残った人間なんだよね。
もしかしてエクスカリバーの使い手だったりしない?
アルトリア顔だったりしない?
だから、楽園の妖精は彼らの罪の明かしたるアルトリア顔でやってくる…とかだったりしないよね???
マーリンとキャストリア
周回でいつもお世話になっている場所だ!!!!!!!ってなって謎にテンションが高くなりましたね、星の内海。
というか、マーリンにとって「アルトリア・ペンドラゴン」以外のアルトリアはやっぱり特別でもなんでもないんだな、と。
違和感はあったんですがキャストリアにとってのマーリンは、マーリンではなくオベロンなんですね
声だけでいろいろ教えてくれたマーリン魔術の師匠。
キャストリアの故郷
基本的にもう人間関係がくそやばい限界集落みたいな村ですよね。
あれ人間世界にも似たような田舎あるからもう回想みていただけで嫌な気持ちになりました。
思い出し吐き気。
あんな環境で育ててられて妖精眼を持っているから心の声をわかっちゃって、それでも「救いたいと思ってくれた人もいたから」って思えるキャストリアはやっぱり救世主なんだな。
春の記憶の場所では「???」となって、時間差で理解して「きのこぉおおおおおおおおおおお」ってなりました。
もうきのこって叫び続ける不審者になってしまっている。
千子村正とキャストリア
じいちゃああああああああああああああああああああああああああん。
この二人でこの展開にもってくるのが憎い。
ほんともう…
女の子もまた背中で語る
「聖剣抜刀!!!!!!!!」のところ涙なしでは見られない。
キャスター・アルトリアはもういない。
少しだけ猶予を得て、彼女は自分の意志で駆け抜けた。
駆け抜けて、いなくなった。
召喚されたキャスター・アルトリアって妖精國で出会った「キャスター・アルトリア」ではないんですよね。
彼女はもういないから。
黒幕
ご歓談タイムでいろいろ言われていたけど、黒幕はオベロンさんだった。
しかもオベロンはオベロンでもオベロン・ヴォーティガーンが真名でここにきて新クラス。
もう終わっているのに続いている気持ち悪い世界を終わらせるための終末装置。
救世主であるキャストリアと正反対の目的をもった世界を滅ぼすもの。
でもどこまでもキャストリアと似ていて、ぐだともよく似た存在。
この三人まとめて躍動組っていいはじめた人天才だろ。
最後の展開の流れは熱い
オベロンとぐだの問答(ここで赤い選択肢がでてくるとさらに燃える)キャスター・アルトリア召喚、マシュのギャラハッド着任……
この戦いは妖精國、という物語が終わった枠組みの外で行われた蛇足でしかないけど。
それでも最後にオベロンは汎人類史の青い空を「美しいもの」を見た。
マイクとダ・ヴィンチ、ハベにゃん、オーロラとメリジューヌ、スプリガン中村が愛したモノ。
妖精國はもうはじめから土台から終わってしまっている國だったけれども、それを愛して大事に守り抜いてきた人がいて、そしてそこでは美しいものがって、それを愛した存在がいて、終わったとしてもそれは無意味な終わりではなくて、意味のある、「めでたしめでたし」で終わる物語。
壮大な愛の物語でした…
愛と美しいものと醜いものとどうしようもない愛とあがいていきる人と、醜い人と手を伸ばし続ける人とうつくしいものをうつくしいとみとめるひとと。
めちゃくちゃながくなってしまったけど。
とりとめなさすぎだけど。
とにかくここでを終わりです。