FGO第二部『第7章“黄金樹海紀行 ナウイ・ミクトラン”』
クリアしました。
いろいろと消費するのに時間がかかりました。
いやなんかもう感無量です。
妖精國のときとは違った感情がこうぐわわわんと湧き出て渦巻いてます。
なんだろう、ことばにできない。
- 妖精國へのアンチテーゼ
- こどくないきものの物語
- 以下、キャラに対する語り。
- 勇者王カマソッソ。
- カマソッソとニトクリスちゃん
- 善性に満ちた人類ディノス
- ディノスとオセロトル
- オセロトルという「人類」
- イスカリという”王”
- クリプター、デイビッド
- ORTの心臓ククルカン
- テスカトリポカ
- 人を愛した都市テノチティトラン
- ジュラシック月姫とジェネリックFate
- テペウとイシュキック
- U-オルガマリー
- 奏章ってなんやねんそれ
妖精國へのアンチテーゼ
第六章が人間の悪性をこれでもかと煮詰めた上で美しいものとそれを愛する人の生き様を書いた物語ならば、第六章は人の善性とそれゆえに得られなかったもの喪われたものを語る物語だったように思います。
第六章の妖精國は「終末」を描き、カルデアにその終わりを紡ぎ、
第七章のミクトランは「はじまり」を描き、カルデアにそのはじまりを見せつけた。
物語の消費の否定を嫌悪するオベロン・ヴォーティガンと物語の巻物はそこにあればいいと肯定するカマソッソ。
第六章と第七章はライターが奈須きのこと同じ人物だったのもあって、いろいろなことが対比しているように感じました。
物語の消費への否定、プレイヤー自身へつきつけておいて、その次に物語ることへの肯定という物語を突きつけてくるのさすが奈須きのことしかいいようがない。
終わりを描いた妖精國。
はじまりを描いたミクトラン。
この対比がさいっこーなんですよね…
こどくないきものの物語
気づいたときには脳内でこれが流れてました。
(KOKIAの「孤独な生きもの」)
ミクトランには孤独、異端である存在がたくさんいました。
そして孤独同士が存在していても、仲間になれるとは限らない。
- ひとりモノの見方が違うテペウ。
- アーキタイプたるイシュキック。
- 同朋(飛竜が居らずまたオセロトルに対して警戒していた)ヴクブ。
- オセロトルの中でひとりだけ人類であるイスカリ。
- 神たるU-オルガマリー。
- 同朋をもたないコヤンスカヤ。
- 他者と同じ時を生きられないデイビッド
- 忘れさられたカーン王国の唯一の生き残りであり王であるカマソッソ。
ディノスは命を差別しない。
異端を異端として差別しない。
差異があることすら肯定されない世界。
「間違いを犯さなかっただけ」の世界。
人類であるディノスは善性の塊、理想の人類であるだけに少しだけそこが寒々しく感じました。
たしかに素晴らしい世界だと思うし、これぞ人が目指すべき理想、道徳、倫理って思ったんですけどどこかディストピア味を感じました。
迫害も否定もされないということは自分の違いも肯定されない認められていないようなもの。
種族とかそういうのではなく共感してくれる「仲間」がだれもいないようなもの。
ヴクブとかまさにそうですよね。
唯一の翼竜で、短命種。
他のディノスたちと同じ時間を生きることができない。
だからこそ同じ「異端」であったテペウを意識して攻撃的になっていたのかなって。
あれですね。ジェラシック慎二。
たったひとりであることよりも大勢の中でただひとりであるという孤独。
ミクトランは異端と孤独を抱えた存在の生き様が描かれているようにも感じました。
コヤンスカヤが出張ったのも「彼女が同朋がいない生き物」だからなのかなーと。
言峰も「他者の不幸を幸福と感じる」異端者でありますし。
自覚して苦しんでそして愉悦に目覚めちゃったやべぇやつですが。
以下、キャラに対する語り。
特にカマソッソに対して偏ってます。
だめだろう、本当に偉大だったとか勇者王だったとかそういうのありなの???声優のキャスティングすら完璧やん。
勇者王カマソッソ。
はぁああああああああああこんなの好きになるしかないんですけど?!?!?!?!?!?!?!?!?性癖ど直球ストレートホームランですけど!!!直撃ですけど!!!
オベロンに続ききのこはやべぇキャラをこの世に生み出してしまった…カマソッソです…
彼自身が忘れ去られてしまった巻物だった。
誰に読まれずともそこにあればいい。
カーン王国について誰も覚えておらずとも、カーン王国自身であるあるともいえるカマソッソがあり続ければいい、つまりそういうこと…??
異聞帯では人類悪は発生しない、って思っていたのですがまさかまさかの人類悪。
忘却、免罪、救済…他に何がありましたっけ。
カーン王国の人々の奮闘は死闘は戦士の涙は母子の笑顔は国民の死はカマソッソの奮闘は。
彼らが彼女たちが、地底の底で生まれ、繁栄し、生き、命を捧げ戦い、滅んだ、ミクトランに存在したということすら「物語」にならなかった。
だから、カマソッソは「巻物がそこにあればいい」と断じた。
誰に読まれずともページを捲られることがなくとも。
思い出されることがなくとも。
オベロンの地雷を盛大に踏み抜いてはいるけれど、カマソッソがカマソッソになった経緯を踏まえればそうなるのはよくわかる。
オベロンが物語の消費を、汎人類史を憎む有り様と対比させられているかのように感じます。
ほんと、実装を望みます。
カマソッソという存在じたいがカーン王国そのもの。
カーン王国の生き様を証明する巻物であるともいえるわけで。
本人は忘却してしまったけれども、民の命をすべて捧げられた己が生き続けることでカーン王国の民草が存在したという軌跡を示し続けていたのかな。
カマソッソは己は死に不感症だから、王になったといっていたけれどもそれなら人類悪になるはずもない。人類愛がなければ獣にはならない。
ドーマンはなれんかったし。あいつにゃむりだし。
もしくは、最後の民が炉に身を投げたその瞬間死に対する不感症が治ってしまったのかもしれない。
己の子供が生まれたと同時に「人間になってしまった」殺人マシーンがいたように。
自身が誰にも読まれることのないそこにあるだけの巻き物だった。
カーン王国とそこに生きた人々の物語の結末そのものだった。
愛じゃん存在し続けることが愛そのものじゃん。
人類愛じゃん…
あと、吸血行為しているのってORTを倒すために改造を続けた結果死徒化みたいな結果になった的な…?
カマソッソとニトクリスちゃん
もう、愛じゃん。
血を吸わなかったの好きだから吸わないじゃん。
いやなんかニトクリスちゃんのオルタ化とかいろいろ思うところあったんですけれども、すべて吹っ飛んじゃいました。
人外ヒロインがこんなにいて好きだから吸わないをカマソッソでやる???
善性に満ちた人類ディノス
最期に最新にして最後の神話の一幕を開き、閉じた種族。
どこまでも完成していて閉じていて平等で、理知的で合理的な人類。
比較も競走も共感もない嫉妬も妬みもない。
だから、彼らの中で異端であろうヴクブとテペウが迫害されることもその違いを比較されることもなかった。
彼ら彼女たちからおそらく人類悪は生まれない。
ともかくフォウくんが生まれない世界であるのは確実。
彼らは「比較」をしない。
命を差別しないから「憐憫」も生まれない。
でも、外から訪れたカルデアが語る異聞帯の汎人類史の「物語」を聞いて自分たちが何もしてこなかった、間違いを犯さなかっただけと気づいて最期に物語をはじめようとしようとした。
はじめて終わりのときに間違えることを選べた生き物。
特に好きなディノスはワクチャン。
命を差別しない、特別をもたないディノスの中で特別を作ったディノス。
たったひとりのために、命をかける。
U-オルガマリーに星を見て、星をおいかけて、星のために命を散らした。
一番好き。めちゃくちゃ好き。
ディノスとオセロトル
オセロトルに対しても命を差別はしないけど「同じ人類」として認めてないある意味めちゃくちゃ傲慢で不遜なんですよね。
たしかにオセロトル十数人がかりではないとディノス一体も倒せないけれども。
オセロトルはそれこそ死ぬ気で襲いかかっているのに、ディノスの「刺激を受けた反射行為」で次々と倒れているわけし。
。
それってオセロトル側からしてみればもう絶望じゃないですか。
カルデアはディノス側でしたけど、オセロトル側からしてみれば銃器で武装してもぎりぎりの勝利しかも相手に敵意や害意はないという。
レベル100魔王VSレベル39ぐらいの勇者じゃないですか。
視座がもう神というか客観的すぎてこりゃ、間違いも犯さないけど発展も繁栄もねぇなって納得。
穏やかだけどそれだけ。
絶滅一歩手前までもっていっても歯牙にも掛けてくれはしない。
唯一ヴクブだけがオセロトルを驚異とみなした。
対等な存在と見ていた。
でも、そんなヴクブはディノスの中では異端なんですよね。
迫害はされないけど理解者もいないっていう。
人類の発展ってそういう異端とされたものがきっかけだったりしますから、異端を異端と認めないのも、緩やかな地獄であって、真綿で首を絞めるようなものなのかもしれない。
オセロトルという「人類」
もしかしたら、ミクトランで新たな「人類」になっていたかもしれない生き物。
テスカトリポカが知識と武器を与えたといっても、その発展はめざましいものがありましたよね。
ミクトランがもっと長く続いていたら、自然とカーン王国みたいに進化して、繁栄と発展を遂げていたかもしれません。
ディノスは邪魔しないでしょうし。
ミクトランが異聞帯として切り捨てられない世界になる、そんなキーになるかもしれなかった存在だったのかなー
停滞していた世界に発展と繁栄をもたらすかもしれなかった生き物たち。
マィヤに選ばれていないといってもカーン王国のように自らの力で発展した国という前例がありますしね。
イスカリという”王”
イスカリは最期に本当の王になった、って思いました。
民のために、國のために、神に歯向かい、異を唱えた。
FGOで登場する王様達はどれほど残虐で残忍に見えても、横暴でも、無能に見えても、誰もが民草を第一に考え(王視点なので守り方が理解されないものだったりすることはある)護ろうとする。
オセロトルに対してだってはじめは同じ生き物ではなく、言葉も通じない中、孤独感と王としての力不足を感じて卑屈を抱えていたけれども。
彼はたしかに王として慕われていたし、ちゃんと認めてくれているオセロトルもいた。
クリプター、デイビッド
ただの善き人類であろうとしたヒト
ぺぺさんが惚れた男が悪い男なわけがないだろう!!(見事な掌返し)
1日5分の記憶しかできない中、インド異聞帯に訪れたの本当に一番美しいぺぺの姿を記憶に残すため、なんでしょうね。
やり方はともかくとして、行動指針は父親の「人間は善いことをしたがる生き物なんだよ」という言葉。
ぐだへの便利グッズ贈呈も「善い行い」だからしたのか。
それともテスカトリポカの教え?で立場を平等にしたかったのか。
ただの親切な人なんだよなもう…
でもって十歳から一日五分しか記憶できないってことだから精神年齢も幼いまま???
いいこじゃん…あめちゃんいる…???
ところで伝承科ってSPC財団なんですか?
天使の輪ってなにその厄ネタ
ORTの心臓ククルカン
第二のウルトラマン枠。
正確に汎人類史のククルカンを模造した存在。
オルトの心臓である太陽から作られた。
ある意味で、ORTの擬人化的存在。
ORTちゃん、美少女化して実装されるかもって思ったら(心臓だけだけど)すでに美女化されてました。
見事爆死しました、ね。
爆死の悲しみがなくならないので、ここまで。
テスカトリポカ
神様らしい神様。
残忍で残虐だけど、これぞ神。
人外の視点で物事を見て動かしている。
戦士に対してはどこまでも平等。
第二、第三再臨とびっくりしたけど、宝具演出がかっこよすぎる。
声もいい。
見事爆死しましましたことをここに報告いたします、ね。
こちらもいろいろ語りたいし、デイビットとの関係が好きすぎて辛いんだけど爆死の悲しみから未だに抜け出せないでここまでにします。
語ろうとするたびに「でもこいつ俺のカルデアにこなかったんだよな…」という悲しみに襲われるので…
人を愛した都市テノチティトラン
人を愛して、どこまでも愛してそして最期に愛された都市の守護神。
彼女に対してはこう…言葉にできないんですよ。
愛しかない。
人に対する愛しかないんですよ…
少なくとも、オセロトルは彼女に報いた、最後まで彼女を護ろうとした。
誰かヘタリアコラボ希望書いた…???
二枚きてくださった、愛されてます、ね?
ジュラシック月姫とジェネリックFate
ミクトランのシナリオではところどころというかめちゃくちゃ型月作品である「月姫」を感じさせるところがありました。
誰がいったのがジュラシック月姫。
個人的にはジェネリックFate的要素もあったように思いました。
ヴクブとテペウとの関係は衛宮士郎と間桐慎二を思い起こさせるものでしたし。
ヴクブはテペウに親近感というか「同じ異端同士」という類友感を感じてたんだと思うんですけどテペウはイシュキックのほうに気をやっているし、ひとり神官やめて籠もっちゃうし…みたいな。
絶対、神官やめるときも士郎が弓道部をやめたときみたいなやりとりがあったんだと思うんですよ(幻覚)
テペウとイシュキック
直死の魔眼とアーキタイプ
二人は間違わなかった遠野志貴とアルクェイドなのかな。
すれ違っても殺人衝動に襲われなかった、抑えることができた遠野志貴と何も感じず通り過ぎたアルクェイド。
アルクェイドは壊れないし、変わらずただ己の役割に忠実で。
遠野志貴は死にまみれた視界を厭うて若くして隠居。
ただ、「月姫」の遠野志貴は間違いを積み重ねまくった罪深ぁああああああい人類で、だからディノスのテペウと違って間違うことができた(アルクを見事17分割できたね)
ディノスは間違わない、暴力を振るわない、間違えることができない。
イシュキックを解放するには間違えることが必要だった、だけどディノスであるテペウにはそれができなかった。
欲望より願望より理性と合理性が強いからこそ、「物語」は始まらなかった
ジュラック月姫は開幕すらしなかったわけです。
イシュキックは壊れなかった、あるべきアーキタイプとしてあり続けた星の触覚。
変わらないお姫様。
U-オルガマリー
彼女に関しても語れない、言葉を持たない。
宝具が最後まで解禁されなかったので、今後なんらかの形で再登場するのかな、とは願ってます。
「それはいい夢ね」っていうセリフとその時の表情が好きすぎて…
マリーンとの交流、ワクチャンの献身。
ぐたたちとのすれ違いやらいろいろあったけどこの2つが最後に彼女を突き動かしたのかな、誰かが心の底から自分のために動いてくれた。
事件簿のときのオルガマリーを思うに彼女は身近な大切な人を喪ってはじめて覚醒するタイプなのかな…(なお、大切な相手はからもちゃんと愛情を感じている場合にのみかぎる)(マリスビリーは父親というか娘としてではなく人類のひとりとして愛してるとかそんなんだろう)
所長であったオルガマリーそのものではないかもしれないけれども、「まだ誰からも認められていない!」と叫んだ彼女の延長線上に存在するものであってほしい、と願っています。
彼女に関してはデイビットの「弱いままでいることを選んだんだね」
がすべてを表しているかな、とも。
奏章ってなんやねんそれ
ん??????????
えーと、
コヤンスカヤは、違うんだっけか。
リンボ(蘆屋道満)
千子村正
ラスプーチン言峰
若モリ
ホームズ
U-オルガマリー
ってこと????
伯爵ってもうクハハハの人しか思いつかないんですけど?!?!?!?
ところで奏章ってなんすか?!?!?
人理くんに出禁にされたんですけど?!?????
「これでぐだの、カルデアの旅ももうすぐ終わるのか…感慨深いな…」って…余韻に浸っていたら続きがございますーで、守ってた人理ちゃんに出禁にされた悲しみ。
前編はリアルタイムな叫びをざっくりまとめて記事にしました。